現代社会では、パソコンやスマートフォンの普及により、手や指を酷使する機会が格段に増えました。そんな中で注目されているのが「手根管症候群」という病気です。
この記事では、手根管症候群の原因やよくある症状、改善方法などについて詳しくご紹介します。
手根管症候群とは?
手がしびれたり親指に力が入らなかったりする症状はありませんか?このようなお悩みがある場合、手根管症候群が考えられます。手根管症候群は、手首にある神経が圧迫されることで起こる病気です。まずは、この病気がどのようなものなのかについてご紹介します。
手根管症候群はどんな病気?
手根管症候群とは、手首の手根管という管状の空間で正中神経が圧迫されることにより、手のしびれや痛みを伴う疾患です。体中の神経疾患の中で一番頻度が多いと言われています。
手首の手根管と呼ばれるトンネルで正中神経が圧迫され、指のしびれや痛み、親指の運動障害が生じます。中年以降の女性に多く発症し、親指から薬指にかけてのしびれや疼痛、親指の脱力感を主体とする病気であり、手のしびれの原因として、特に多い代表的な病気です。
同時に腱鞘炎(ばね指)を発症することも多く、手根管症候群の施術後に、手指の腱鞘炎症状が明らかになることもあります。
手根管の構造
手根管は、手首を曲げるとできる横皺の下にある横手根靭帯と8個の手根骨で囲まれた短い管状の空間です。ここに指を曲げるための9本の屈筋腱と正中神経が走っています。この狭い空間で神経が圧迫されることが症状の原因です。
手根管とは手首の骨(手根骨)と靭帯に囲まれたトンネル状の構造で、その中を正中神経が通っています。このトンネルの中には正中神経以外に、筋肉の腱や滑膜組織が含まれており、これらが加齢とともに腫れたり固くなったりすることで神経が圧迫されます。
手根管症候群の原因は?
手根管症候群になる原因は人それぞれで、実は「これが絶対的な原因」と特定できないケースがほとんどです。しかし、日常生活の中には手根管症候群のリスクを高める要因がいくつか潜んでいます。長時間のパソコン作業、妊娠中のホルモン変化、更年期、糖尿病など、身近な出来事が関係していることも。ここからは、原因について詳しくご紹介します。
特発性
多くの手根管症候群は明確な原因が特定できない特発性(原因不明)のものです。ただし、いくつかの要因が関与しているといわれています。
妊娠・出産期
妊娠、更年期などで女性ホルモンのバランスが大きく変化することも、発症の原因になると言われています。妊娠中は体内の水分量が増加し、手根管内の圧力が高くなることが原因のひとつです。
更年期
更年期における女性ホルモンの変化も手根管症候群の発症要因として挙げられています。ホルモンバランスの変化により、手根管内の組織に影響を与える可能性があります。
手首の骨折
手首の骨折により手根管の構造が変化し、正中神経が圧迫されやすくなることがあります。
手の使いすぎ
手の酷使も原因のひとつです。特に手指の曲げ伸ばしを伴う作業を長時間・繰り返し行うことで、手根管内の滑膜が増加するなどした場合に、正中神経が圧迫されやすくなります。キーボード作業やスマートフォンの操作なども該当します。
糖尿病
糖尿病をはじめとする全身疾患があるとかかりやすくなります。糖尿病は末梢神経に影響を与え、手根管症候群のリスクを高めるといわれています。
手根管症候群の主な症状
手根管症候群の症状は、最初は「なんとなく手がしびれる」という軽いものから始まることがほとんどです。しかし、そのまま放っておくとだんだんと生活に支障をきたすようになってしまいます。具体的な症状についてご紹介します。
指先のしびれと痛み
初期には示指、中指がしびれ、痛みがでますが、最終的には母指(親指)から環指の母指側の3本半の指がしびれます(正中神経の支配領域)。明け方にしびれや痛みが強く出て、手を振ったり指を曲げ伸ばしすることで少し楽になります。
手のしびれや腫れなどの異常感覚が特徴的で、夜間から明け方にかけて症状が悪化し睡眠が妨げられます。初期症状は人差し指と中指のしびれから始まり、手のこわばり感が出ることも。
手根管症候群の場合は薬指の指先の中指側と小指側とで感覚に違いがあります。
親指の力の低下
症状が進行すると、母指の付け根(母指球)がやせて母指と示指できれいな丸(OKサイン)ができなくなります。
進行すると親指が小指側にもってこれなくなります。小銭がつかみづらくなるという症状も現れます。
進行するとどうなるか
症状が進行すると、夜間だけでなく日中にも手のしびれや痛みが現れ、物をつかむ動作やボタンの開閉が難しくなります。さらに悪化すると、親指の付け根にある筋肉(母指球筋)の萎縮が起こり、細かい作業が困難になってしまいます。
また、温度に対する感覚も鈍くなるため火傷をしても気づかないといった危険な状況に陥ることもあります。
手根管症候群を長く放置していると、正中神経の圧迫、および手の運動・感覚機能を元に戻すことが困難になります。
手根管症候群の検査方法
手根管症候群の検査には、以下のような方法が用いられます。
臨床検査
手首をたたくと痛みが指先にひびくティネル様徴候が特徴的で、手首を手のひら側に曲げてしばらく様子をみるとしびれがひどくなることもあります。
神経伝導検査
手根管症候群の補助検査の検査法は、神経伝導速度検査です。手首のところを電気で刺激して、手根管の部分で神経の流れが悪化していることを確認することができます。
画像検査
最近では、手根管での神経の圧迫やむくみを画像で明らかにする試みもなされています。MRIや超音波検査が有効です。コストの面からは超音波検査が有効です。超音波検査で観察すると、手根管の部分の正中神経がむくんで腫れているのが発見されるでしょう。
X線写真では異常がないことがほとんどです。腫瘍など手根管内に神経を圧迫する病変があると疑われる場合にはMRI検査を行います。
手根管症候群の改善方法
手根管症候群の改善方法は、症状の程度に応じてさまざまな選択肢が用意されています。軽い症状なら薬や装具での方法から始まり、必要に応じて注射や手術まで、段階的にアプローチしていきます。では、ここからは、手根管症候群の改善方法についてご紹介します。
保存的療法
消炎鎮痛剤やビタミンB12などの飲み薬、塗布薬、運動や仕事の軽減などやシーネ固定などの局所の安静、腱鞘炎を改善させるための手根管内腱鞘内注射などの保存的療法が行われます。
炎症や症状を緩和する飲み薬、手首の装具固定、手首へのステロイド剤の注射を使って改善を目指します。
手術
手術では、内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術や小皮切による直視下手根管開放術が行われています。
手のひらを2~3cm切開する「直視下法」と、内視鏡を使った「鏡視下法」があります。
神経の回復には時間がかかります。指先のしびれは残ることがありますが、症状の進行を止めることが主な目的です。
手根管症候群の予防方法
手根管症候群は、ストレッチや生活習慣の見直しなどで予防することができます。ここからは予防方法についてご紹介します。
ビタミン療法
ビタミンB12などの飲み薬が予防策として挙げられます。ただし、ビタミン療法の詳細な効果や使用方法については、必ず医師と相談してくださいね。
生活習慣を見直す
生活習慣を見直すことも大切です。首を曲げるようなポジションをとらないようにしましょう。
また、手の使いすぎにも注意が必要なので、現在の生活を振り返って、手の使い方を見直してみましょう。
ストレッチや運動を行う
ストレッチや運動など、手首を柔軟にすることで、圧迫を軽減することが予防に効果的とされています。
手根管症候群を改善する場合、自分でできる方法として手指と手首のストレッチやマッサージがおすすめです。
装具療法
装具を使った方法も、効果的な改善方法の一つです。特に夜間の装具固定は、睡眠中の手首の不適切な位置を防ぎ、症状の悪化を防ぐのに役立ちます。
リハビリテーション
リハビリテーションもとてもおすすめです。
手根管症候群の術後のリハビリテーションの目的は、基本動作の機能回復です。基本動作とは、寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなど、日常生活に必要不可欠な動作のことを指します。
手根管症候群でお悩みの方は『匠整体院』にご相談ください!
手根管症候群でお悩みの方は、『匠整骨院』にご相談ください。
当院では、日常生活における負担を減らし、より良いコンディションで毎日を送るためのアドバイスを行っています。
例えば、以下の動作は、体への負担を大きくするため、当院では避けていただくよう推奨しています。
- 膝を直接床につける
- 床中心の生活
- 強い力によるマッサージ
しかし、このような動作は日常生活でついついやってしまうものです。
根本から症状を解決するために、お客様の生活スタイルや症状の状態を詳しくヒアリングして、改善するためのサポートを行っています。
今お悩みの症状を一緒に改善しませんか?ぜひお気軽にご相談ください!
