膝が痛い時に何科に行くべきか悩む方は多いでしょう。病院に行く場合は、整形外科がおすすめです。膝が痛くなる理由にはさまざまな原因が考えられます。この記事では、膝が痛い時に考えられる疾患などについて詳しくご紹介します。
膝が痛くなる原因は?
膝が痛くなる原因は、長時間の立ち仕事や運動のしすぎ、加齢による軟骨のすり減り、筋力の低下、体重の増加などが挙げられます。また、ケガや炎症、慢性的な病気によっても痛みが出ることがあります。
膝が痛い時に考えられる疾患は?
膝の痛みの原因は多岐にわたり、症状の出る場所やきっかけによって考えられる疾患も異なります。ここでは、膝の部位別に考えられる代表的な疾患について詳しくご紹介します。
膝の外側が痛い場合
膝の外側に痛みを感じる時、腸脛靭帯炎(ランナー膝)、外側側副靭帯損傷、外側半月板損傷などが疑われます。痛みだけでなく、膝がぐらつく・腫れる・曲げ伸ばしがしにくいといった症状がある場合は、放置せずに検査を受けましょう。
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)は、膝の外側がズキズキと痛む疾患で、ランニングや自転車をよく行う方に多く見られます。太ももからすねの外側にかけて伸びている腸脛靭帯が、大腿骨の骨の出っ張りとこすれ合うことで炎症を起こすのが主な原因です。運動中だけでなく、日常動作でも痛みを感じることがあり、放っておくと悪化する可能性があります。初期は安静とアイシングが効果的ですが、長引く場合はリハビリやストレッチが必要になることもあります。
外側側副靭帯損傷
外側側副靭帯損傷(がいそくそくふくじんたいそんしょう)は、膝の外側にある靭帯が強い外力によって傷ついた状態です。接触を伴うスポーツや転倒、交通事故などで起きやすく、膝が外側に大きくひねられた時に損傷することがほとんどです。靭帯が単独で傷むことは少なく、半月板やほかの靭帯の損傷と合併することもあります。膝のぐらつきや痛み、腫れ、力が入らない感じがある場合は、早めの検査や手術が必要になることもあります。
外側半月板損傷
外側半月板損傷(がいそくはんげつばんそんしょう)は、膝の外側にあるC字型の軟骨が傷ついた状態です。ジャンプやひねり動作の多いスポーツでの受傷が多く、年齢を重ねることで軟骨が弱くなって起こることもあります。単独での損傷は少なく、靭帯のケガと同時に起きることが多いのが特徴です。膝の外側に痛みが出たり、水がたまって腫れたり、関節が動かしにくくなることもあります。
膝の内側が痛い場合
膝の内側が痛む時は、靭帯や筋肉、軟骨などにトラブルが起きている可能性があります。歩いたり、階段を使った時に違和感を覚えることが多く、放っておくと悪化して日常生活に支障が出ることも。スポーツや長時間の歩行、体重の増加などで膝に負担がかかっていると、痛みが出やすくなります。考えられる代表的な原因として鵞足炎や変形性膝関節症、内側半月板損傷などがあります。
鵞足炎(がそくえん)
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側にある鵞足と呼ばれる部分に炎症が起きた状態です。筋肉が集まるこの場所は、曲げ伸ばしやひねり動作で摩擦が起きやすく、スポーツなどで負荷がかかると痛みを生じることがあります。ランニングやサッカー、水泳などをしている方に多くみられ、また、変形性膝関節症と一緒に現れることもあります。膝の内側を押すと痛い、曲げ伸ばしで違和感がある、足をついたときに痛むなどの症状が出たら、安静にして早めに検査を受けましょう。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝の関節にある軟骨がすり減り、炎症や変形を引き起こす疾患です。中高年の方に特に多く、歩き始めや立ち上がる時に膝の内側に痛みを感じることが特徴です。進行すると膝の動きが制限され、歩くのもつらくなることがあります。日本では高齢者の多くが悩んでおり、女性に多い傾向があります。重症化すると、膝の骨が変形したり、骨壊死を起こすこともあるため、違和感があるうちに、運動療法や生活習慣の見直しなど早めの対策が大切です。
内側半月板損傷
内側半月板損傷は、膝の内側にあるクッションのような軟骨(半月板)が傷ついた状態です。スポーツによる衝撃や、加齢による劣化などが原因で起こります。半月板が損傷すると、膝の内側に痛みが出たり、動かしたときに引っかかるような違和感が生じたりします。また、膝に水がたまると、突然ひざが動かなくなるロッキング現象が起きることも。進行すると関節全体に負担がかかるため、早期にケアを受けることが大切です。
膝の上側が痛い場合
膝の上側に痛みがある時は、太ももから膝にかけてつながる筋肉や腱、軟骨のトラブルが関係しているかもしれません。大腿四頭筋腱炎(ジャンパー膝)や膝蓋大腿関節症が代表的な原因です。これらは膝の動きに関わる部位の使いすぎや、関節のすり減りが引き金になることがあります。
大腿四頭筋腱炎(ジャンパー膝)
大腿四頭筋腱炎(だいたいしとうきんけんえん)は、膝の上にある腱に炎症が起きている状態で、ジャンパー膝とも呼ばれます。これは太ももの前側にある大きな筋肉(大腿四頭筋)が、膝のお皿(膝蓋骨)にくっつく部分に負担がかかることで発症します。ジャンプやダッシュを繰り返す競技に多く、バレーボールやバスケットボール選手によくみられます。膝の上や前側に痛みや押すと痛い場所(圧痛)があるのが特徴で、運動の合間や後に違和感が強まる場合は注意が必要です。
膝蓋大腿関節症
膝蓋大腿関節症(しつがいだいたいかんせつしょう)は、膝のお皿と太ももの骨が接する部分で、軟骨がすり減って炎症を起こす疾患です。膝の曲げ伸ばしを助ける大切な関節ですが、加齢やスポーツによる衝撃、膝蓋骨のズレなどが原因で負担がかかりやすくなります。お皿を押さえながら膝を動かすと痛みが出たり、膝の上側が腫れて水がたまったりすることもあります。膝が引っかかる感じやパキパキと音が鳴るような違和感があるときは、早めの検査がおすすめです。
膝の下側が痛い場合
膝の下側に痛みがあるときは、膝蓋骨(お皿)からすねにかけての靭帯や骨に負担がかかっている可能性があります。ジャンプや走る動作が多いスポーツをしている方、成長期の子どもに特に多くみられます。代表的な原因としては膝蓋靭帯炎(膝蓋腱炎)やオスグッド病があり、いずれも運動による繰り返しの刺激や成長に伴う体の変化が関係しています。
膝蓋靭帯炎(膝蓋腱炎)
膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)は、膝のお皿(膝蓋骨)とすねの骨(脛骨)をつなぐ靭帯に炎症が起きる疾患です。ジャンプや走行などで繰り返し負荷がかかることで、靭帯にストレスがたまり、痛みが生じます。バレーボールやバスケットボール、ランニングなどをしている10〜20代の若い男性に多く、ジャンパー膝の一種とも呼ばれます。膝の下に痛みや腫れが出たり、運動中や運動後にズキズキする感覚がある時は、まずは安静を心がけ、無理に動かさないようにしましょう。
オスグッド病
オスグッド病は、成長期の子どもに多くみられる膝のトラブルで、膝蓋靭帯がすねの骨に引っ張られることで炎症や剥離が起こる疾患です。特に10~15歳の活発にスポーツをしている子どもに多く、男子では12〜14歳、女子では10〜12歳ごろに発症しやすいとされています。膝の下を押すと痛い、膝下がポコッと盛り上がっている、といった症状がみられるのが特徴です。成長痛と思われがちですが、実際は障害のひとつです。痛みがある時は、無理をせず休養を取りましょう。
膝が痛い時は病院の何科に行くべき?
膝の痛みが気になる場合は、整形外科がおすすめです。整形外科では、骨・関節・筋肉・靭帯など運動に関わる部分の検査が受けられます。原因がはっきりしない場合でも、レントゲンやMRIなどの検査で状態を詳しく調べてもらえるので、病院に行く場合は整形外科に相談しましょう。
膝の痛みでお悩みの方は『匠整体院』にご相談ください!
膝の痛みでお悩みの方は、『匠整骨院』にご相談ください。
当院では、日常生活における負担を減らし、より良いコンディションで毎日を送るためのアドバイスを行っています。
例えば、以下の動作は、体への負担を大きくするため、当院では避けていただくよう推奨しています。
- 膝を直接床につける
- 床中心の生活
- 強い力によるマッサージ
しかし、このような動作は日常生活でついついやってしまうものです。
根本から症状を解決するために、お客様の生活スタイルや症状の状態を詳しくヒアリングして、改善するためのサポートを行っています。
今お悩みの症状を一緒に改善しませんか?ぜひお気軽にご相談ください!
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